2020.07.06

養育費の相場ってどれくらい?未払いを防止する方法ってあるの?

赤ちゃんと計算機

<最終更新日 2020.11.16>

子どもを連れて離婚したいと考えているものの、経済的な問題でなかなか決断できないという人は多いのではないでしょうか。

離婚するにあたって、養育費の相場はいくらか」養育費はきちんと受け取れるのかなどは、特に気になることですよね。

今回は、養育費に関するこのような悩みを解決するために、養育費の基礎知識相場受け取れる金額未払いが起きたときの対処法などについて解説します。


~ この記事の監修 ~

平山弁護士

青野・平山法律事務所
弁護士 平山 愛
現在の日本の夫婦は、必ずしも平等で対等な立場にあるわけではありません。経済的・社会的に弱い立場にある者の生活を守り、公平な解決となるよう心掛けています。

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1. 養育費の基本的な考え方

ルームウェアの女性

両親が離婚すると、子どもはどちらかの親と一緒に暮らすことになります。

このとき、子どもと一緒に暮らす親を監護親一緒には暮らさない親を非監護親といいます。非監護親は子どもと一緒に暮らさないとはいえ、実の親であることに変わりはなく、子どもに対する責任が消えるわけではありません。

このため、監護親は非監護親に対し、子どもを育てるためにかかる費用を請求することができます。これが「養育費」であり、養育費を支払う非監護親は「義務者」、受け取る監護親は「権利者」と呼ばれます。
義務者は、子どもの数や年齢、夫婦それぞれの収入などを参考に算出された金額を、一定期間支払う義務があります。

未婚の場合でも、子どもを認知していれば養育費を受け取ることができます。義務者には、子どもに自分と同等の水準で生活をさせるべきだという「生活保持義務」が課されています。このため、養育費の金額は一律には決まっておらず、義務者の収入に応じて変化します。
義務者が年収350万の場合と年収2,000万の場合では、算出される養育費額が異なるのも頷けますよね。

算出された養育費は一括で支払うことも可能ですが、離婚後の事情の変化などに臨機応変に対応できるよう、養育費の月額を定めて毎月支払いし、ボーナス時に養育費一時金としてまとまった金額が支払われるケースが一般的です。

2. 平均相場は「月4万3,707円」

養育費は義務者の収入などに応じて変わりますが、実際にはいくらくらい受け取れるのでしょうか。

厚生労働省が平成28年度にひとり親世帯を対象に行った調査によると、1カ月分の養育費の平均相場は、母子家庭で4万3,707円、父子家庭で3万2,550円という結果でした。
養育費の金額は子どもの数によって変わり、母子家庭で子ども1人の場合は月に3万8,207円、子ども2人だと月に4万8,090円が1カ月あたりの平均相場です。

これを見てもわかるように、子どもの数が増えたからといって、単純に倍の金額が受け取れるということではないのです。

なお、ここで述べた金額は、あくまでも「養育費を受け取っている世帯」での話です。離婚したら確実にこの金額が受け取れるというわけではなく、養育費を支払ってもらえないケースも多いため注意しなければなりません。

3. 何歳までもらえるの?受取期間とは

桜の木の下で手をつないで登校する兄弟

義務者に養育費の支払いが義務づけられているのは、子どもが経済的に自立できず、自分では生活費を用意できないためです。

このため、基本的には、子どもが精神的・経済的に自立可能と見なされる成年年齢20歳になるまで、養育費が支払われます。
ただし、20歳というのはあくまでも成年年齢をもとにした目安であり、高校を卒業後すぐに就職するなど経済的な自立が認められると18歳で養育費の支払いが終わることも多いです。

なお、子どもが大学へ進学した場合、卒業する22歳までは学費がかかりますし、経済的な自立も難しいでしょう。
この場合は、20歳ではなく22歳まで養育費を支払うかどうかを権利者と義務者の間で話し合い決めます。
話し合いで解決しなければ裁判所の調停などに頼ることになりますが、特別な事情がない限り、一般的には20歳までで支払いが終わることが多いです。

ただし、義務者が過去に大学を卒業していた場合は話が変わります。生活保持義務により、子どもも大学へ進学させることが妥当と判断され、大学を卒業する22歳までの支払いが認められる可能性もあるので請求してみましょう。

(参考記事)養育費を支払う義務があるのは何歳まで?離婚の際に取り決めよう

4. 養育費相場の目安「養育費算定表」

ボールペンと眼鏡

養育費の金額は義務者の収入によって変化しますが、それ以外にもさまざまな要素が影響します。すべての要素を含めて計算するのは非常に手間がかかるため、実際にはあまり行われていません。

ではどうやって計算するのかというと、養育費算定表というものを活用します。

次は、受け取れる養育費の目安を知るために、養育費算定表について詳しく確認してみましょう。

4-1. 養育費算定表は2つある

ひと口に養育費算定表といっても、実は裁判所が作成したもの」日本弁護士連合会が作成したもの」の2種類に分かれています。

裁判所が作成した算定表(※)は、年収や子どもの数・年齢などを参考に養育費を計算しており、全国の家庭裁判所で参考資料として活用されているものです。

一方の日本弁護士連合会が作成した算定表(※)は、年収や子どもの数・年齢などを参考にしたうえで、世帯で発生する費用を世帯人数で割るという計算方法が用いられています。さらに、子どもの生活費が高く設定してあるなど、裁判所が作成した算定表より養育費が高く算出される点が特徴です。

裁判所が作成した従来の算定表は、養育費が少なく算出されるため、母子家庭の貧困化を招くなど問題視されていました。そこで、子どもの生活がより充実するよう、日本弁護士連合会が養育費を高く算出する算定表を作成したのです。

離婚したシングルマザーや子どもにとってはうれしいことですが、残念ながら日本弁護士連合会が作成した算定表はあまり活用されていません。
夫婦の話し合いや調停で養育費を決める際は、やはり長年の信頼性や実効性から、裁判所の算定表を利用することが多いのです。

ただし、義務者が同意すれば、日本弁護士連合会が作成した算定表で養育費を決めることもできます。

4-2. 養育費算定表の見方

養育費算定表は、9つの表から成り立っています。それぞれ子どもの数や年齢で分かれているので、該当する表を選びましょう。

表には、縦軸に義務者の年収、横軸には権利者の年収が記載されています。
年収はそれぞれ「給与」と「自営」に分かれているので、会社員であれば給与、自営業者であれば自営の欄を見てください。
該当する年収を見つけたら、義務者の年収は横方向に、権利者の年収は上方向にそれぞれたどっていきましょう。

両者の年収が交わる箇所に記載された金額が、養育費の目安となります。

(参考サイト)養育費・婚姻費用算定表|裁判所 https://www.courts.go.jp/tokyo-f/saiban/tetuzuki/youikuhi_santei_ hyou/index.html

(参考サイト)養育費・婚姻費用の新しい簡易な算定方式・算定表に関する提言|日本弁護士連合会 https://www.nichibenren.or.jp/ document/opinion/year/2016/ 161115_3.html

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4-3. 養育費算定表はあくまで目安

養育費算定表は、複雑な養育費の計算を少しでもわかりやすくするために作成されました。
年収や子どもの数などをもとに該当する表を選べば、簡単に養育費の金額を知ることができるので非常に便利です。

ただし、算定表で示された金額は、子どもの養育にかかる一般的な費用で算出されており、あくまでも目安に過ぎません。たとえば、子どもの進学先はすべて公立に通ったと想定して金額を算出しています。

私立学校に進学すればもっと多くの費用が必要ですし、塾や習い事などに通えば、さらに費用は増えるでしょう。

このため、算定表通りに決めるのではなく、夫婦でしっかり養育費について話し合うことが大切です。それぞれの事情に合わせた養育費を考え、合意を目指しましょう。

(参考記事)養育費の計算方法が知りたい!額を左右する要素・損をしない方法

5. 相場があれど例外アリ!金額が高くなる・安くなる要素

変動

養育費の相場はあれど具体的な金額は個々のケースで異なりますし、養育費が高くなる・安くなる要素というのは共通しています。

たとえば、養育費算定表を利用するときにチェックする年収」「自営業者か給与所得者か」「子どもの数・年齢は、養育費の金額を左右する代表的な例です。

中でも子どもの年齢は大きな影響を与えており、一般的には15歳以上になると養育費はかなり上がります。
これは、15歳以上になると中学から高校、高校から大学への進学があり、塾や受験費用などに多くの教育費がかかるためです。

また、子どもの病気で医療費がかかる場合、私立学校に通い、習い事や部活動などをしている場合などもお金がかかるため養育費が高くなる傾向にあります。

ただし、教育費をどの程度まで負担するかは、義務者の学歴と同じ水準が目安となるので注意しましょう。

6. 養育費算定表をもとに考える費用相場

家計管理

最終的な養育費の金額は、権利者と義務者との話し合いや調停で決まります。

話し合う際に損をしないよう、どれくらいの養育費が受け取れるのか、相場を知っておくことが欠かせません。

次は、養育費算定表を参考に、具体的なケースを挙げて1カ月あたりの養育費の相場を見てシミュレーションしましょう。

6-2. 権利者が年収200万円で子ども1人の場合

養育費は、子どもの年齢が14歳以下のケースと、15歳以上のケースで金額が大きく異なります。まずは、権利者が年収200万円14歳以下の子どもが1人いるケースを見てみましょう。

義務者が年収300万円だと、サラリーマンでも自営業者でも相場は2~4万円ほどになります。義務者が年収500万円でサラリーマンでの場合は4~6万円が相場、自営業者の場合は6~8万円が相場となります。

自営業者のほうが月額養育費が高くなるラインは年収400万円以上です。

権利者が年収200万円子どもが15歳以上のケースでは、義務者が年収300万円の場合、サラリーマンで2~4万円、自営業者で4~6万円が相場です。
義務者が年収500万の、サラリーマンなら6~8万円、自営業者は7~9万円あたりが相場になります。

15歳以上になると教育関連のお金がかかるようになるため、14歳以下のケースと比べて2万円ほど多くなる相場傾向があります。

6-3. 権利者が年収200万円で子ども2人の場合

養育費は子どもの年齢だけでなく、人数によっても変わります。権利者の年収が200万円のケースで、子どもが2人になるとどうなるでしょうか。

子どもが2人とも14歳以下で、義務者の年収が300万円の場合、養育費はサラリーマンで2~4万円、自営業者で4~6万円が相場です。年収が500万円だと、サラリーマンで6~8万円、自営業者で8~10万円となります。

子どもが2人とも15歳以上になると、年収300万円では、サラリーマンで2~4万円、自営業者で5~7万円あたりが相場で、義務者が年収500万の場合、サラリーマンだと6~8万円、自営業者は10~12万円が相場となります。

これを見て、子どもが1人のケースとあまり変わらない」と驚いた人も多いのではないでしょうか。養育費は、子どもの数が2人になったからといって、単純に2倍になるわけではないのです。

6-4. 権利者の年収が400万円で子ども1人の場合

子どもを育てるためにかかる費用は、子どもと一緒に暮らさない義務者だけでなく、一緒に暮らす権利者も負担しなければなりません。このため、養育費はそれぞれの年収を参考にしたうえで、按分するなどして算出されます。

つまり、権利者の年収が高いと、義務者の年収によっては養育費が少なくなる可能性もあるのです。日中は子育てを母親にお願いしたり、幼稚園や保育園に預けてバリバリ働いている方も多いのではないでしょうか。

次は、権利者の年収が400万円で、14歳以下の子どもが1人いるケースを見てみましょう。

この場合、義務者が年収400万円だと、義務者がサラリーマンでも自営業者でも、養育費は2~4万円が相場です。

上述した「権利者の年収が200万円・義務者の年収が500万円」のケースでは、サラリーマンで4~6万円、自営業者で6~8万円が相場です。しかし、権利者の年収が400万円になると、義務者がサラリーマンの場合2~4万円、自営業者で4~6万円の養育費の相場となります。

このように、権利者の年収がアップすると、養育費が安くなることが多いのです。

6-5. 権利者の年収が0円(専業主婦)で子ども1人の場合

権利者の年収が高くなるほど、養育費が安くなる傾向にあることがわかりました。では、権利者が専業主婦で、まったく年収を得ていないケースはどうなるでしょうか。

14歳以下の子どもが1人いる場合、義務者の年収が300万円だと4~6万円年収450万円だと6~8万円が養育費の相場です。

専業主婦は収入がないため、義務者の負担割合が大きくなります。権利者が働いて収入を得ているケースと比べると、より多くの養育費を受け取れる可能性が高いでしょう。

7. 知ってた?実は後から増額・減額できる

驚く赤ちゃん

離婚する際に決めた養育費の金額は、子どもが20歳になるまでずっとそのままというわけではありません。その時々の経済事情により、一度取り決めた養育費を変更することもできるのです。

ただし、経済事情が変わったからといって自動的に養育費が増減額することはないため、相手方と交渉や調整をする必要があります。

次は、養育費を増額または減額できるケースについて、具体的に説明します。

7-1. 増額できるとき

養育費は、子どもが順調な生活を送り、健やかに成長するために欠かせないものです。このため、経済事情が悪化し、そのままでは子どもを十分に育てられない状況になったときなどは、養育費を増額できる可能性があります。

たとえば、子どもが病気になって多額の医療費が必要になった場合や、子どもを育てる権利者の収入が大幅に減った場合などです。このようなときは、子どものために養育費の増額が認められる可能性が高いので、義務者に連絡をとってみましょう。

なお、義務者の収入が上がった場合も、生活保持義務によって子どもにも同水準の生活を送らせなければならないため、養育費が増額されます。義務者がすぐに増額を受け入れてくれれば良いのですが、残念ながらそうでないケースも多いようです。

義務者が増額を拒否した場合は、裁判所で調停・審判を行うことになります。

調停では、当事者たちの間に裁判官や調停委員が入り、お互いの言い分を聞いたうえで和解案を提案してくれます。経験豊富な専門家が仲裁するため、当事者だけで話し合うよりも解決しやすいでしょう。

7-2. 減額されるとき

増額できる可能性があるということは、減額される可能性があることも意味しています。

たとえば、養育費を支払う義務者の収入が減ったり、職を失ったりした場合、または義務者が病気になって十分に働けない場合などです。これらのケースでは、義務者に経済的な余裕がなくなり、養育費を支払えなくなることも珍しくありません。

また、権利者の収入が増えた場合も、子どものためにかかるお金の負担割合が変化するため、養育費が減額される可能性があります。

権利者に十分な収入があったり、義務者の収入がゼロになったりした場合は、養育費の支払いそのものが免除されることもあるので注意しましょう。

さらに、権利者が十分な収入を得ている人と再婚した場合や義務者が再婚して扶養家族が増えた場合、子どもが再婚相手と養子縁組すると、子どもの扶養義務は義務者から再婚相手に移ります。このため、義務者が負担する養育費は減額されることが多いです。

なお、再婚したことで義務者から一方的に減額を告げられても、納得できない理由なら素直に従う必要はありません。

話し合いで解決しなければ、増額のときのように裁判所に調停・審判を申し立て、減額を受け入れるべきかどうか判断してもらいましょう。

(参考記事)再婚したら養育費は減額される?減額される場合とされない場合

8. 未払いが多いって本当?

泣くエプロン姿の女性

本来であれば、養育費を支払うのは非監護親の義務です。「お金に余裕がない」「支払いたくない」など、自分勝手な理由で養育費の支払いから逃れることはできません。

ところが、現実にはのらりくらりと養育費を支払わないケースも多く、泣き寝入りをしているシングルマザーも多いため注意しなければなりません。

厚生労働省が行った「平成28年度ひとり親世帯等調査結果」によると、これまで一度も養育費を受け取ったことがないと回答したシングルマザーの割合は、なんと全体の56%にも上っています。

さらに、過去に養育費を受け取ったことがあるものの、現在は受け取っていないと答えた割合は、15.5%でした。

これらを合計すると、実に70%以上ものシングルマザーが、子どもが20歳になるまで、または大学を卒業するまで養育費を受け取れていないことになります。

なお、離婚時に養育費に関する取り決めをしていなかった割合は、54.2%でした。

その理由は様々ですが、「相手に支払う意思や能力がないと思った」という理由が半数近くを占めるなど、最初から請求を諦めている様子が目立ちます。しかし、養育費は子どもの権利であり、将来経済的に苦労するような事態を避けるためにも、しっかり請求しておくべきです。

未払いを防ぐためにも、離婚時にきちんと養育費について取り決めておきましょう。

(参考記事)養育費の未払いで困っている!支払ってもらうための適切な対応とは?

9. 未払いを防止するには「公正証書」を

ポイント

離婚をする際、一般的には協議離婚で決着をつけることが多いです。

協議離婚とは、夫婦の話し合いによって離婚の有無や条件などを決める方法で、裁判所を通さないため手間費用がかかりません。

ただし、夫婦の話し合いで合意した内容は立証するのが難しく、離婚後に「言った」「言わない」などトラブルになることも多いです。

養育費についても例外ではなく、金額や支払う期間などで後々もめやすいため、合意した内容は公正証書として書面化しておきましょう。

公正証書は、法務大臣から任命された公証人が作成する公文書のことです。記載された内容を公証人が証明しており、高い信用力や証明力を持っています。

つまり、公正証書を作成しておけば、後々トラブルになったときも「間違いなくこの内容で合意しています」と証明し、自分の正当性を主張できるというわけです。

養育費の支払いそのものを保証してくれるわけではありませんが、公正証書に「未払いの場合は強制執行を認める」旨を記載しておけば、支払いがストップしたときに裁判所にて手続きを行えば義務者の給与などを差し押さえることができます。

いざというときも安心なので、養育費の取り決めをしたら、必ず公正証書を作成しておきましょう。

10. 支払われない場合はどうするべき?

喧嘩する男女

公正証書を作成していても、お構いなしに支払いをストップする義務者もいます。このような場合は、どう対処するべきなのでしょうか。

次は、支払いがストップしたときの正しい対処法について、順を追って見ていきましょう。

10-1. まずは催促

養育費の支払いがストップしても、悪意のあるものではなく、単純に振り込みを忘れていたという可能性もあります。

このため、まずは電話やメールなどで義務者に問い合わせてみましょう。忘れていたり、お金が準備できなかったりしたのであれば、話し合いのうえ支払い期限を新たに設定します。もちろん、設定した期限が来たら、本当に支払われているかどうかを確認しましょう。

相手にプレッシャーを与える通知方法として、内容証明郵便を送るという手もあります。内容証明郵便は、郵便局が書類の発送日や宛先、内容などを証明した文書のため、受け取った義務者は大きな心理的プレッシャーを感じるでしょう。

1,500円ほど費用がかかりますが、もし調停や裁判になったときに「未払いがあった」「督促をした」ことなどを証明し、証拠として扱うことも可能です。

送付しておいて損はないので、いつまで待っても支払いがないときは内容証明郵便を利用しましょう。

10-2. 家庭裁判所を通す

催促や内容証明郵便を送付しても養育費の支払いがない場合は、家庭裁判所を通して履行勧告」や「履行命令を出してもらいましょう。

履行勧告とは、裁判所から義務者に対して、電話や郵便などで支払うよう勧告してもらうことです。裁判所という公的機関から連絡があると、慌てて支払いに応じる義務者も少なくありません。

履行勧告でも効果がなければ、次は履行命令を出してもらいます。履行命令は、一定の期間内に養育費を支払うよう、家庭裁判所が義務者に命令をするというものです。命令を無視すると10万円以下の過料処分となるため、勧告よりも強い心理的プレッシャーをかけられます。

ただし、履行勧告も履行命令も法的な効力はないため、違反したからといって義務者の財産を差し押さえることはできません。差し押さえをするには、養育費の支払いについて定めた調停調書や、支払いがストップしたときは強制執行を認める旨を記載した公正証書などが必要です。

これらの書類を持っている場合は、裁判所に強制執行を申し立てましょう。
強制執行で給与を差し押さえる場合、裁判所経由で義務者の勤務先に通知が届くため、それを嫌がって養育費の支払いに応じるケースも多いです。

11. 「養育費保証」とは?

テレフォンオペレーター

養育費の未払いがあった場合、催促や履行勧告・命令、強制執行などの手続きで支払いを促すことは可能です。

しかし、いずれも手間と時間がかかりますし何しろ精神的に負担になります。できれば未払いそのものを防ぎたいですよね。

次は、養育費の未払い防止に役立つ養育費保証というサービスについて紹介します。

11-1. 何をしてくれるのか?

養育費保証とは、義務者が途中で養育費を支払わなくなった場合、保証会社が月額養育費の12ヵ月分を上限に養育費を立て替えてくれるというものです。

立て替えられた養育費は保証会社の債権となり、保証会社が直接義務者から回収します。

つまり、権利者は自分で義務者に催促や履行勧告等をしなくても、問題なく養育費を受け取れるというわけです。

未払いはもちろん、連絡したくない元夫との接触も防げるため、余計なトラブルに頭を悩ませることがなくなるのです。

11-2. すでに未払いだけど大丈夫?

一般的な保険の場合、すでに病気やケガが発生していると、保険に加入することはできません。これと同じように、養育費保証も「すでに未払いが発生していると利用できないのでは」と考える人が多いでしょう。

ところが、養育費保証は、これから離婚する人はもちろん、すでに離婚して未払いが発生している人でも利用可能なのです。

未払いが発生している人向けの専用プランもあるので、まずは問い合わせてみてはいかがでしょうか。

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(まとめ)養育費は子どもの権利!相場を参考に取り決めをして、しっかり受け取ろう

折り紙のハート

相手と関わりたくないなど、あえて義務者に養育費を請求しない人も多いかもしれません。

しかし、養育費は子どもがすこやかに成長するために欠かせないものです。

養育費の支払いは相手に課された義務でもあるので、離婚時には相場や算定表を参考に金額を決め、しっかりと取り決めを行い、支払ってもらうようにしましょう。

未払いが起きたときも泣き寝入りするのではなく、裁判所を通したり、養育費保証を活用したりして、うまく対処することが大切です。


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